今回はこのような疑問に答えます。
まずはコーヒーに関する経験値をお伝えします。
・コーヒー豆焙煎(2019年2月~)
・コーヒーロースタリー開業予定(2021月3月)今まで自宅でおよそ40,000gを焙煎。
回数にして200回~400回は焙煎をしました。
読むメリット
- 手網を使ったコーヒー豆の焙煎手順がわかる。
- 手網焙煎で必然な道具がわかる。
- 手網焙煎のメリット・デメリットがわかる。
- 手網焙煎がどんな人におすすめかわかる。
できるだけ手軽に焙煎を始めるなら手網かな?
手網焙煎はとてもシンプルではありますが、若干難易度が高い印象です。くわしく焙煎手順を紹介します!
(そもそも「焙煎とは?」と思っている方はこちらをご覧ください。)
コーヒー豆の手網焙煎の手順
さっそく手網焙煎の手順を紹介します。
- 必要な道具を準備する。
- 手網焙煎の手順
- 焙煎後の保存
このような流れで解説します。
必要な道具を準備
まず初めに必要な道具を準備します。
必要なもの
- 焙煎器具
- コンロ
- ザル
- トレー
- 軍手
- ドライヤー
- 掃除機
- 保存容器
- スケール
- タイマー
くわしくは「コーヒーの焙煎に必要な道具リスト10選を作りました。」解説しました。
焙煎器具以外はほとんど100均や、それかすでに家にあるものばかりなのでサクッとそろえましょう。
失敗しない手網焙煎の手順
ここからは実際に焙煎方法について解説します。
失敗しないための工夫も併せてご紹介します。
準備:豆の大きさをそろえておく
焙煎前に生豆の大きさをそろえるところから始まります。
(こちらはコロンビア・スプレモです。よくみるとサイズにばらつきがあることがわかります。)
生豆は基本的にハンドピックが必要です。
目的はこのようなもの。
- 欠点豆を取り除き、味の質を高める。
- スクリーンサイズをそろえて、ムラを防ぐ。
このように欠点豆が多く含まれる場合もあるので、あらかじめハンドピックをおすすめします。
若干時間はかかりますが、できるだけサイズを均一にしておきましょう。
焙煎の前に流れの確認
真ん中の帯は豆の色を表しています。
どれくらい時間かかるの?
手網では200gで20分程度かかります。
ハゼってなに?
破裂音が2回起きます。最初のハゼが1ハゼ。その2分後くらいに2ハゼが起きます。
ハゼと豆の色合いで好きな焙煎度で止めましょう。
焙煎度はこちらで解説してます。
続きを見る
コーヒーの焙煎度とは?【メリット多すぎる解説です。】
焙煎前半:強火で高めの位置
それでは焙煎を始めます。
序盤は高い位置で、火力つよめで温めましょう。
焙煎時は強火に固定したまま、手網は高い位置に固定しましょう。
強火にすることで、コンロの上方で熱対流が発生します。
これをうまく使って焙煎することで煎りムラを防ぐことが可能です。
手網から豆への伝導熱の比重が大きくなり
網に接していない豆には熱が伝わりにくいです。
では熱対流を利用することで豆を均等に温めることが可能です。
焙煎中盤:チャフを飛ばす
チャフを飛ばして焦げを防ぎましょう。
豆に火が通り、水が抜けていくと色が黄色~茶色に変わります。
この段階で手網をあけ、より高い位置で大きめに回すと
チャフが対流で飛んでいきます。
(飛んでいかない場合は息を吹きかければ飛ばせます。)
できるだけ多くチャフを排出してください。
焙煎後半:火に近付けすぎない
後半はハゼてからは高い位置で振りましょう。
コンロからの熱に加えて、化学反応によって豆自体も熱を発する一方で、網からの伝導熱でも焙煎が加速しやすくなっているので
振るのを止めないようにしてください。
後半では一気に火が通りやすくなるため注意が必要。すきな焙煎度でとめてください。
焙煎後の保存
焙煎したコーヒー豆は密閉容器にいれて4日ほど置いておくと
味が整い、飲める状態になります。
密閉容器がベストな理由
焙煎後には密閉容器に入れておくのがベストです。
コーヒー豆の成分と水分子が反応すると酸っぱくなっていきます。
外気との反応を抑えるのに密閉空間を作るのがベストです。
冷蔵庫での保存は注意が必要
冷蔵庫で保存するとより長持ちしますが、外気との温度差によって、前述のような水分との反応が起きやすくなります。
コーヒーをのむ頻度が少ない方は冷蔵庫で保存するのが良いですが、良く飲む方は常温がベストです。
コーヒー豆の手網焙煎のメリット・デメリット
手網焙煎のメリット・デメリットはどのようなものがあるでしょうか?
手網焙煎のメリット
- とても安価(およそ¥2,000前後)
- 種類も豊富
- メンテナンスはほとんどいらない
メリットはなんといっても始めやすさですね。焙煎器具の中でも特に安価です。
手網焙煎のデメリット
- 容量が少ない
- 疲れやすい。
手回しや小型焙煎機と比べると焙煎はとても大変です。
というのも、10分近く手網を振り続ける必要があります。
手網でコーヒー豆の焙煎をしてみて思ったこと
実際に手網焙煎をしてみてわかったことがあります。
わかったこと1:煎りムラが起きやすい
一番初めに感じたことは煎りムラが起きやすいということです。
これは焙煎後のエチオピアの豆です。
丁寧にしっかり焙煎したつもりでも煎りムラが生じてしまいました。
わかったこと2:豆の状態を確認しやすい
最もよく感じたのは豆の状態を確認することができます。
手回しの焙煎機はテストスプーンが入らないタイプだと
カゴ越しで豆を確認することになります。
手網は開ければ簡単に豆を確認することができます。
わかったこと3:チャフを飛ばすことが可能
焙煎時の焦げの原因となるチャフを飛ばすことができます。
手回しの焙煎だとチャフを排出できない場合もあり、
場合によっては豆が焦げるか、チャフに引火することもあります。
結果的には毎回キッチンに灰が残ることもあるので、焙煎後はすべて掃除する勢いで挑みましょう。
まとめ:手網焙煎はどのような人におすすめか?
最後にまとめです。
どんなひとにおすすめか?
ポイント
私個人的にはデメリットの方が強く感じられましたが、豆の状態を間近で確認できるのは手網のおおきなメリットです。
美味しいコーヒーを飲む!というよりもしっかり豆の観察をしたい人向けなのかなと思います。
どんな焙煎器具がおすすめか?
手網焙煎器具にかんしてはこちらがおすすめです。
こちらを選んだのはこのような理由が挙げられます。
- 手網の中でも最も軽い。
- 簡単に開けられるが、振るだけでは開かない。
- とても安い。
振り続けるには軽いのが一番です。かつ、豆の状態もしっかり確認できるのはこれしかないです。
自宅で焙煎したい方は、こちらもご覧ください!
今回は以上です。